−日本に来てどのぐらいたちましたか。
沙羅 4年ぐらいです。
−はじめてきたとき何が一番困りましたか。
沙羅 日本語が全然しゃべれなかったことです。
−ではそのときはどうしたんですか。
沙羅 友達に頼みました。ある日友達とインターネットカフェに行ってメンバーになって、ルールを説明してもらった後、一人でやっていたら、いきなり英語が日本語に変わってしまったんです。友達はもう家に帰っていたので、一人でスタッフに説明したけど、彼は英語ができなかったので、仕方がなく家に帰って、友達とまたカフェに行ったこともありました。
−食べ物は大丈夫でしたか。
沙羅 食べ物はベーガン(菜食主義者)ですから、大丈夫でした。でも店で漢字が読めなかったので困りました。
−それで日本語を勉強しようと思ったんですか。
沙羅 いいえ、ニュージーランドで少し習っていました。新しい経験をしたかったので日本に来ました。
−日本に来て日本の文化を習っていますか。
沙羅 お茶と書道と空手を習っています。
−お茶はどうして習おうと思ったんですか。
沙羅 本当はあまり興味がなかったんですが、人に勧められてしました。抹茶は名古屋城で飲んだことがあります。
−まずくなかったですか。
沙羅 ええ、おいしいと思った。あと食べ物では初め、納豆はまずいと思った。でも3回ぐらい食べたらおいしくなった。今は好きです。今はそのまま食べています。何も入れないで。お茶始めたらよかったです。
−座れました?
沙羅 ええ、長くはできないけど。
−お茶は何がどこがいいんですか。やっぱりお菓子ですか(笑)。
沙羅 お菓子はおいしいし、きれいだし…。あの家の庭がきれいだし、瞑想みたい。私のリラックスタイム。自分の部屋だと宿題とか授業の準備とかしなくちゃいけないけど…。
−初めてお茶会に出たときはどうでしたか。着物は苦しかったでしょう。
沙羅 ええ、苦しかったけど、楽しかったです。
−着物、よく似合っていたわよ。
沙羅 着物は2人に着せてもらった。みんなの前でお茶をしたとき、初めは緊張した。でもみんなも緊張していたのがわかったので、安心した。お客さんも何が正しいかわからなかったから…。私も完璧にしなくてもいいと思った。
−お客さんがお茶のことを知らないのをどう思いましたか。日本人なのに知らないなんて。
沙羅 当たり前。私もニュージーランドのことを知らないから。
−日本で嫌なこととかありませんでしたか。じろじろ見られるとか。
沙羅 じろじろはないけど、みんな気づくよね。
−銭湯に行ったときとか…。
沙羅 ニュージーランドに帰ったとき、私は普通の人になったと感じた。
−日本に来て一番よかったことは。
沙羅 ほかの国のことがわかったし自分の文化、何がニュージーランドらしいのかとかわかったことです。
−今の目標は。
沙羅 日本語能力試験の1級に合格することです。
−頑張ってください。
(聞き手:北嶋千鶴子)