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ヨレンダさん
国際結婚の一番難しい問題
− ビザをめぐって
by Yolanda Pun (Portuguese)

はじめまして。マカオ出身ポルトガル国籍のヨレンダと申します。

私は3年前大学で知り合った日本人の彼と国際結婚しました。私達夫婦には共通の夢がありました。それはこの広い地球にあるいろいろな国とその国の人々の生活を体験する「世界一周旅行」でした。そして結婚してからの2年間、2人で力を合わせて一生懸命働き、節約生活をしてやっと予定した旅の貯金を達成しました。そして仕事を辞め、世界旅行への準備を始めました。

いろいろ準備する中で、私達夫婦にとって、忘れてはいけない事が一つありました。それは外国籍の私の日本滞在のビザが旅行中に切れてしまうこと。旅行後の帰国の際のビザはどうすればよいか、入国管理局に相談をする事でした。

入国管理局に相談をしたら、その時の係の方の答えは「奥さんがポルトガル国籍ならば、3カ月の滞在は可能なので、ビザなしで入国して、日本の入国管理局でビザの申請をすればいい」ということでした。そう聞いて安心し、楽しい旅を始めました。
(旅の様子は http://www.siteyht.com をごらんください)

1年後。貯金を使いはたした私達夫婦は日本に戻ってきました。2人にとって、最初にやらなくではならない事がありました。そうです、私のビザ申請です。必要な書類をそろえて、すぐに申請を出しに行きました。その時、窓口の係員は「2カ月くらいはかかりますが、今はまだ1月なので、滞在期間の3月28日までには時間がありますから、間に合うと思います。もし間にあわない場合は帰国する事になりますが、2カ月以上あるから大丈夫でしょう」と親切に対応してくれて、審査の状況について問い合わせする際の電話番号を書いた紙を渡してくれました。自分達で時々電話して、ビザ審査の状況を聞いて下さいと、言ってくれました。

その後、私達は何度かその紙に書いてあった入国管理局の電話番号にかけましたが、いっこうにつながりません。東京にある入国管理局の電話番号を調べて、一つ一つかけてみました。それでも、つながるのに1日、2日、いやそれ以上の連日の挑戦が必要でした。やっとつながった電話の向こうの答えは、なんと「わかりません。いつ審査が終わるのか、答えられません」でした。

その後、何度かけても、同じ答えしかくれませんでした。1月、2月、そして3月になりました。このままだと、帰国しなくてはいけないのでは? 正直言って、今の我が家には帰国するお金がありません。全く予定外のお金です。追いつめられて、不法滞在になるのが不安で、不安で、私達は直接入国管理局に行き、状況をたずねる事にしました。

入国管理局の方に自分達の事情を説明したら、驚くべき答えが返ってきました。

「今日は担当がいないので、詳しい事(私達の事情)を聞いても分からない。長期滞在のビザの希望は、日本国内の申請ではなく、外国で申請をしてから入国すべきです。以前に日本に短期ビザでの入国をしてから、長期ビザの申請が可能と言った、その無責任な入国管理係員にしてもらえばよい。こちらは人手不足で、あなた達の審査は早くも4月末以降になります。帰国の準備をして下さい」

焦りました。私の帰国のため、最後の貯金を使い果たしたら、今は無収入で、就職活動中の主人がどうやって生活をしていけばよいか、心配で心配で。涙をこらえながら、もう一度事情を話し、なんどかお願いしました。そうしたら、「お手紙を書いて下さい。担当に渡してみます。でも、帰国の準備はしてください。ギリギリの3月26日にもう一度来てみてください。」と言われました。

はたして、私達夫婦の運命はとうなるのでしょう? もし、私が日本を出なければならない場合、いつ日本に戻れるでしょう? 結婚してから1日も離れる事がなかった私達夫婦は、今までどんな困難も一緒に乗り越えてきました。いつも「2人でいれば大丈夫」と言いながら。

今回はどうなるでしょう?結果はあらためて、ご報告します。 (3月19日記)
(写真は、Yolanda Pun さん) 続く>>